urashimono

otoshimonoの裏日記。すなわちemixがつらつらと適当に書きます。

素数

新しい歳がやってきた。
40歳の誕生日は日曜日、大安、快晴というめでたい中で迎えたけど、41歳の誕生日は体育の日、仏滅、台風という微妙な幕開け。SNSでは朝からお祝いのメッセージをたくさんの人からいただいた。ふと、いつも近況をアップしても何も反応しないしコメントも書かない(コミュニケーションがない)のに誕生日だからといって「おめでとうございます」しか書かない人って一体何なんだろうと思っていたのだけど、誕生日という特別な日だからこそコミュニケーションが取れる、という意味でメッセージをくれているのではなかろうかと考えてみたら、メッセージをくれた人たちに丁寧に応えようという気持ちになった。
40で不惑というのはもう永久の昔の話なのか、今の世の中には迷える40代で溢れている。書店には「悩んだときに読む本」や「もう迷わない本」や「人と比べない本」が所狭しと立ち並び、テレビを点ければ40〜41歳が主人公の人生ドラマが目に付く。確かに第二次ベビーブーム世代の私たちはいくつになっても「多い客層」なので、我々の琴線に触れるモノが街中に溢れているのは当然のことなのだけど、ここまで自分の生き方に迷っている人々が多いなんて、私ばかりじゃないんだなということに気付かされる。
一昔前、というか自分の親くらいの世代は40代といったらほとんどの人々が似たような生活を送っていたのではないかと思う。庭付き一戸建てにカローラ(いつかはクラウン)、亭主元気で留守がいいと井戸端会議でボヤきながら子育てに追われるパーマをかけたオバタリアン。固定された価値観のなかで生きる安心感。結婚もしていない同世代に投げかける視線も先入観に満ちたものだった。
それが時が経ち女性の社会進出が目立つようになって、特に女性のライフスタイルは多様化したように思う。だけど心のどこかで「みんないっしょ」な安心感を求める女性は、固定された価値観と多様化した生きざまの間で不安や戸惑いを抱えるようになってしまった。
そういうことなんだろうと思う。
これからもずっと悩むし悔やむと思う。だけど昨年より今年、今年より来年と、費やされた時間だけの成長は確実に感じられている。