何もない埼玉
埼玉県民の口癖「埼玉には何もない」
何不自由なく生活できる環境にあるからこそ、本当に「何もない」とはどういうことなのかを知らない。
他県民は不自由があるからこそ、少しでも自慢できそうなものを「盛る」ことでアピールするのだ。その「盛られた」ものを見て埼玉県民は「埼玉には何もない」という。
盛られたものに憧れる埼玉県民。
なのにこれだけ盛られたお宮が坂戸にあることを埼玉県民は知らない。
五千頭の龍が昇る聖天宮 | 公式ホームページ
なにこれすごい。
台湾の偉い法師さまが、埼玉県にお宮を建てるよう神のお告げがあったので建造されたのだそうで。道教のお宮としては国内最大級で、誰でも観覧できるというのに日曜でも空いていて開放感たっぷり。
たいていの観光地というと、その周りに土産物屋があったり甘味処やレストランがあって、むしろそれ目当てで訪れるのが定番だけれど、ここには本当にこのお宮しか建っていないため、ゆっくり観覧できる。まさに玄人好みの観光地。
土産物やヘンなグルメで盛らない良さというのもある。
おかげでコスプレイヤーの穴場撮影スポットになっているらしく、戦闘服っぽい格好をしたレイヤーさんたちが仲間で写真を撮りあっておりましたよ。
そんなわけで周囲には飲食店すらないので、さらに足を伸ばして鴻巣へ。
埼玉県北部の名物であるうどんをさらにアレンジした「川幅うどん」
ここ鴻巣は(荒川の)川幅が日本一の箇所があるそうで、実際その付近にある橋を渡ってみたんですけど2537mあるというその川幅のほとんどは水が流れていないどころか家まで建っている。なんとも幅の実感しがたい微妙な名所でしたが、せっかくわざわざそれにちなんで作ったグルメだというので食べてみましたよ。
「きしめんのさらに太いやつ」という感じの麺は、もはやすすることはできず「箸で掴んで食べる小麦粉で作った何か」だったけど、最後まで飽きずにいただけたのでうどんが名物というのもじゅうぶん頷けるお味。