おしのび

実家から母がひょっこり訪ねてきた。とにかく一人旅がしたかったのだそうだ。同居している弟夫婦には行き先も告げずに……なんていったらココでネタバレしていいのか？　って感じだけど、考えてみれば私も昨年の正月以来静岡へは帰省していないから、母が訪ねてくれるのはウエルカムには違いない。
私が親元（故郷）を離れて一人暮らしを始めたのは大学生のとき。それからそのままずっと、埼玉に住み着いてしまった。自分が静岡で家族と一緒に生活していたのも22年以上も昔の話。母が日頃の生活について話す内容も、これだけ離れて暮らすと親子とはいえものすごく客観的に聞くことができた。
まぁぶっちゃけ嫁姑問題なんだけどｗｗ
どんなに血の繋がった家族であっても全く同じ価値観を持った人間などいない。血が繋がっていようといまいと、同じ屋根の下で生活するにはそれなりの覚悟が必要だし、衝突もあるし、妥協もある。それは、私が20年以上も家族と離れて暮らしてようやく気がついてきたこと。ほんとうは寧ろ血が繋がっている家族であればあるほど、実は苦しんでいるものだと私は思っている。
とにかく、静岡のど田舎から羽を伸ばしにきた母は偶然にも今日古稀を迎えた。
普段から何もしてあげることもできず、自由奔放に生きる親不孝者なので、与野公園バラ園のすぐ近くにあるフランス料理店でささやかにお祝いした。少しはリフレッシュできたかしら。