urashimono

otoshimonoの裏日記。すなわちemixがつらつらと適当に書きます。

快方への縁

引っ越しを機に、環境のちょっとした変化からか精神的な不安定さが増して再び心療内科を受診したのが約3年前(id:studioemix:20141120)。医師による投薬治療ではなくカウンセリングを選び、ほぼ一ヶ月に一度のペースでの通院がはじまった。
カウンセリングというのは、カウンセラーさんが何か助言や提言をしてくれるわけではない。患者の話を聞くことによって、患者自身が自分の考えを自分の言葉でまとめ、快方への道筋を導くためにそこにいる、といったほうが良いかもしれない。だからカウンセラーさんは絶対に反論しない。根気よく話を聞いてくれるだけ。
もしかしたら、私には「とにかく話を聞く」という方法が最善だとカウンセラーさんが判断したからなのかもしれないけれど*1、月に一度のカウンセリングによって自分が快方に向かっているのかいないのか分からない状態が続いていたし、心が沈み込む日がゼロになったわけでもないので、辞めるよりもとりあえず次回の予約を取って・・・というのを繰り返しているうちに3年が過ぎていた。
そして今日も、いつものように予約した時間に部屋へ入る。「(この一ヶ月は)どうでしたか〜?」というカウンセラーさんの第一声により、いつものように私が話し始める。当初は一ヶ月のうちに1、2度は気持ちが沈み込む日があったりトリガーになる出来事があったりしていたのでそれを話題にしていたら30分など軽く過ぎてしまったのだけど、ここ最近は何を話そうか道行く車の中で必死に考えることが多くなった。「比較的、、、良好で、、、」そんな時もあった。


だから、実を言うと、今日のカウンセリングで区切りをつけてもいいかな、とも、考えていた。


そしたらカウンセラーさんのほうから「実は、来年の3月でこの病院を辞めることになりまして……」と切り出されてしまった。
なんというか、決断の時って急にやってくる。お互い示し合わせていたわけでもないのに。「縁」が切れる瞬間というのは存在するのだな。「縁が切れる」というと悪い意味に捉えがちだけど、この3年間、お金を払って根気よく話を聞いてもらうという「縁」は私にとってとても有意義なものだったし、振り返ってみれば「カウンセリングをやめてもいい」と自分から思えるようになったというのは確実に「快方」へ向かっているということ。
カウンセラーさんも最初は患者さんを置いて自分が辞めることを申し訳なさそうにしていたのだけど、私も同じように辞める決心がついたので、急遽(?)総まとめコーナーに。3年間カウンセリングを受けて、カウンセラーさんに話してきたことは同じことの繰り返しだったかもしれない。でも、たとえ同じことでもこの前話した時といま話した時の気持ちが全く同じかといえば違う。少しづつ違う。
過去のうつ病発症の引き金にもなった「悔しさ」「悲しさ」。これはたぶん、一生なくならないと思う。ただ、その「悔しさ」「悲しさ」がこみあげるときの自分は少しづつ違っている、そういうことなんだろうと思う。

*1:最初の頃は精神を落ち着かせる呼吸法や紙に書き出して自己評価するテストとか試したけど、結局うまくできなかった