urashimono

otoshimonoの裏日記。すなわちemixがつらつらと適当に書きます。

眠れる獅子

我が母校(大学)の吹奏楽部は、過去には何度かコンクールの全国大会にも出場したことがある「吹奏学部」じゃなかろうかというレベルの熱心さ。そんなわけで、定期演奏会やコンクール以外にも演奏活動には積極的で、ココ数年ではパートごとにアンサンブルコンサートを開く、というのが伝統になりつつある。
パートごとのアンサンブルコンサートは演奏会やコンクールからも遠いこの時期に突発的に始まったのがきっかけで、全パートが強制的に開催しているわけではないので、なかにはコンサートに出演しない(できない)部員もいる。具体的にいえば、金管楽器では低音パート(ユーフォニアムテューバ)はかれこれ4回ほど公演を行っているのに対し、トランペットやトロンボーンは一度も行っていない。
いや、「一度も」というのは嘘で、実を言うと私が大学2年のときに一回だけ「トランペットだけのコンサート」を開催している。しかし20年以上ものあいだ花形楽器のトランペットパートがアンサンブル演奏を披露していないというのは、先輩としてもちょっと情けないなぁがんばって欲しいなぁと思っていたところ、なんと今年、金管アンサンブルのコンサートを開くというではないか。
これは後輩達の演奏を聴かないわけにはいかない。

そういえば最近、演奏に対して「上手い」「下手」という価値基準で聴くことはしていない。だってみんな下手だから。プロじゃないんだもの。で、学生達の演奏は、初めてという緊張感のなかでも落ち着いた演奏を聴かせてくれたし、向上心があった。多分、金管楽器だけの演奏会を開こうと考えたときには反対もあっただろうし、賛成者すら不安でいっぱいだったと思う。でも、前に進んでみればやりたいことがどんどん見えてきて、曲目が決まった時にはそれに向かって一生懸命練習できたのだろう。
特に、結果的に一番参加者が多いトランペットの子たちの達成感は大きかったのではなかろうか、という印象だった。本来バンドを牽引する立場でもあるトランペットという楽器を演奏することに対して、この演奏会が成功したことでさらに自信がついたのではないのかな。
終演後、otoshimoはトロンボーンの集いとやらでいわきへ行ってしまったので、後輩たちのお誘いに甘えて打ち上げへ。2年前トランペットのパートトレーナーに就任したヒデノリ氏とも学生達はすっかり打ち解けてイイ感じ。