ありのままの2

「新しい自分に変わりたい」
何となく自分の性格が好きになれずにそういう願望を持っている人は少なからず居ると思う。私とて、あーイヤだなぁと思う自分の短所は持っている。しかしそれも含めて自分であって、短所であると同時に特徴でもある・・・それが個性というものだ。
SNSのアカウントを頻繁に変える人は、常に自己分析を怠らない。時にナントカ診断なるものに頼ってみたりして「あー、やっぱり自分はこういうタイプの人間だった。当たってる」などと納得している。
そういう人は、「わたしはわたし」を口癖にしながらも、他人の目を気にしている。言い換えれば、自分をより良く見せようとしている。お化粧して着飾った写真や、家族が幸せそうに笑っている写真をアップしながら、「これだけ幸せな今の自分」をアピールする。
いつだったか、自分がこどもの頃同級生に嫌われていたのは他人の目を気にして自分を取り繕っていたからだと分析していた。ありのままの自分を出さず、皆に好かれようと一生懸命自分を「演じた」のだと・・・そうそう、それがイチバン「嫌われる」原因なんだよね。

だけど「新しい自分に変わりたい」と頻繁にアカウントを変える。
矛盾してはいませんか？

「リセットする」といってアカウントを変えたり今までの投稿を全部削除した直後が「本当の自分」だと思っていて、もう他人の目を気にするのはやめよう、ありのままの自分に戻ろうとリセットを決心する直前が「演じている自分」だと勘違いしている。
実は、どうしようもなくなってアカウント閉鎖する直前が、何を隠そう「ありのままの自分」であることにまだ気がついていないのだ。