urashimono

otoshimonoの裏日記。すなわちemixがつらつらと適当に書きます。

カダギのニンゲン

今年の演奏会には、大雨の中にも関わらずなんと中学時代の同級生が聴きにきてくれた。しかも2人も。といっても地元静岡からわざわざというわけではなく、たまたま首都圏在住の友人。それでも電車で1時間半くらいかかるから「わざわざ」という距離には変わりない。
そのうちの1人mahhoさんは、お子さんがちょうど小学校の金管バンドでアルトホルンを吹いているとのことで、娘さんと一緒に演奏会を心待ちにしていたとのこと。SFCのメンバーは教員が多いので他にも小学生がたくさん聴きに来ていたけど、彼女の娘さんもまた、興味深く私たちの演奏を聴いてくれて、終演後には金管楽器のことや演奏についての話がお母さんより盛り上がる結果に。なんだか不思議な気分だけど、自分が吹いているのと同じ楽器を好きになってくれるのは本当に嬉しい。もう1人tam君には改めてお礼をメールしたら、私のアレンジが原曲にはないメロディを取り込んだりしててなんか凄いって褒められた。
そういえば高校生の頃から数えきれないほどの演奏会に出演してきたけれど、聴きにくる友人といえば違う高校へ進学した吹奏楽部の友達とか、別の団体で楽器を吹いている知り合いとか、自分も音楽やってますっていう人ばかり。特に学生の頃はどうしても自分の演奏と比べてしまったり、他人の演奏のあら探しに終始したり、しまいには誘われても「練習があるから行けない」なんて断ったり。いつだったか吹部の後輩には、上手くもないアマチュアの演奏会なんて義理以外のナニモノでもないから行くつもりもない、と一蹴されたこともあった。
マチュアの嗜みだから、もちろん興味がある人じゃなければ退屈ではあるものの、同じように音楽を趣味としている人同士であればあるほど、実は純粋に音楽を鑑賞することが難しくなってくる。考えてみれば、吹奏楽部とは無縁だった同級生に自分の演奏を聴いてもらうことなんて今まで一度もなかった。まぁただ単に友達が少ないってだけなのだけど、こうして純粋に演奏会に対して興味を持ってもらって、音楽を聴いてもらえたというのは私に取ってすごく貴重な経験だったし、どんな人にであれ、自分の作る「音楽」を楽しんでもらえるようにこれからも心がけていかなきゃならないな、と思った。